毎日読んで感想をつぶやくつもりです。
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夏目漱石「三四郎」あらすじ 102−106
http://www.asahi.com/articles/ASH353W6PH35UCVL006.html
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「この頃(ごろ)与次郎が学校で文芸協会の切符を売って回っている。」
↑与次郎に学ぶ営業論。こんな軽やかさで世の中を渡って行ければ、人生も楽しいでしょうね。
与次郎をお手本に目指すべし。
「与次郎は懐(ふところ)から皺(しわ)だらけの新聞を出した。」
↑昼間は知らなかったのだから、この新聞は、夕方配られる夕刊なのでしょうか。
当時も夕刊はあったのでしょうか?それとも、夕刊タブロイド紙のようなもの?
「この論文は零余子(れいよし)なる匿名の下にあらわれたが、実は広田の家に出入(しゅつにゅう)する文科大学生小川三四郎なるものの筆である事まで分っている。」
↑三四郎が裏で何か大きなことをやりそうな奴だと思う者が一人はいたということになります。
雰囲気大物。そう思われるだけいいではありませんか。
↑これは私の個人的見解なのですが、広田先生や野々宮教授や原口画家の間をちょろちょろしてるだけで自分では何もできない人間、と思われているより、あいつは裏で猟官運動したり文章を書いたりしてる奴だ、と思われている方がいいと思います。雰囲気大物、何かやりそうだ、と思われる期待感がいいのです。
三四郎には、そういった底知れない大物感があったのかもしれません。だから電車の中で女から声をかけられたり、美禰子さんからちょっかい出されたりされたというわけです。
もっとも、雰囲気だけの張子の虎では飽きられるのも早いのですが。実力を伴うことが先決ですね。
↑一方、“真犯人”の与次郎の方は、余りに軽薄短小で小物感半端なく、容疑者にもされなかった、と。
犯人らしくない者が犯人だった、とは、ミステリー小説顔負けです。
ところで、『三四郎殺人事件』の案として、この大学外国文学科の教授に決まった某氏が殺害され、広田先生が容疑者として逮捕され、与次郎達が調査に奔走する、というのはどうでしょうか。
↑『坊ちゃん』でも、主人公が新聞にありもしないことを書かれる描写がありますね。
「やっぱり何だろう。君は本科生で僕は選科生だからだろう」
↑与次郎、学歴コンプレックスがあったのでしょうか?
「実際あの論文は佐々木与次郎以外に書(かけ)る者は一人もないんだからなあ」
「三四郎に「偉大なる暗闇」の著作権を奪われて、かえって迷惑しているのかも知れない。」
↑お察しします。
「家(うち)へ来る新聞にゃない。だから僕も知らなかった。しかし先生は学校へ行って色々な新聞を見るからね。」
↑やはり朝刊に載っていたのか?
しかし、三四郎与次郎始め、その一党が夜まで知らなかったのだから、余程影響力のない新聞なのか、与次郎一派の情報感度が弱かったというべきか。
「顔を洗う所で、同じ文科の学生に逢った。顔だけは互に見知り合いである。」
↑下宿には他の学生もいる様子。雑談くらいはできる関係になっておきたいものです。
「その中に霜降(しもふり)の外套(がいとう)を着た広田先生の長い影が見えた。」
↑寂しそうな後姿を想像します。
「この青年の隊伍(たいご)に紛(まぎ)れ込んだ先生は、歩調において既に時代錯誤(アナクロニズム)である。左右前後に比較すると頗(すこぶ)る緩漫に見える。」
↑自分のことを言われているような気がします。
「君、里見の御嬢さんの事を聞いたか」
↑話題が中断すると印象に残る“中断効果”。
「ああ眠かった。好(い)い心持に寐た。面白い夢を見てね」
↑目が覚めてからこんなことを言えるのは、幸せの境地です。
こういう境地を目指さないと。
「湯に行かないかといい出した。」
↑嫌なことを聞いて一眠りした後は風呂に入って心機一転。
見習いたいものです。
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