夏目漱石「三四郎」あらすじ 28−31
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「十五号室はどの辺になりましょう」
↑過去何度か来てたのなら知ってるはずでは?
話しかける口実としては適切。咄嗟にこんな台詞が言えるとは、頭が切れる人。
「女に十五号を聞かれた時、もう一返よし子の室へ後戻(あともど)りをして、案内すればよかった。残念な事をした。」
↑私もよく、後から言動を後悔することがあります。
知ってるはずの病室を問うた美禰子さんと、後から後悔する三四郎。
対人能力の圧倒的な差。
(上から目線で指摘していますが、私自身、過去にも現在にも悩んでいる実体験から指摘しているのです)
「そのリボンの色も質も、慥(たしか)に野々宮君が兼安(かねやす)で買ったものと同じであると考え出した時、三四郎は急に足が重くなった。」
↑これを知ったら後に引くべき。一介の新入生の分際で、30そこそこで世界に名が知られ、庭・お手伝いさん付きの家を持った野々宮教授と張り合おうとするのは無茶というもの。
「おい何故(なぜ)休んだ。今日は伊太利(イタリー)人がマカロニーを如何(いか)にして食うかという講義を聞いた」
↑佐々木・マカロニー・与次郎登場。
いつも重苦しい私としては、こんな風にいつも軽やかな人がうらやましい。
「三四郎の魂がふわつき出した。」
↑あまり有意義・生産的でないような。
草食系(シャイマン)男子にとって有意義で生産的な恋愛とはどうあるべきか!?
同志と語り合いたいが残念ながらいないのだ。
「三四郎が色々考えるうちに、時々例のリボンが出て来る。そうすると気掛りになる。甚(はなは)だ不愉快になる。」
↑野々宮教授と張り合うのはどうしても無理がある。彼らはお似合いだから祝福して応援してあげるべきでは?
あきらめや譲ることを知れば人生はもっと楽になるのでは?。
(「こころ」の「先生」もそうですね。)
……と、色々と人生を失敗してきてくたびれた私は思うのですが、まだ若くて人生これからの三四郎には分からない境地なんでしょうね。
「ただ帽子を取って礼をした。与次郎に対しては、あまり丁寧(ていねい)過ぎる。広田に対しては、少し簡略すぎる。三四郎はどっち付かずの中間に出た。」
↑驚くべき偶然の再会なのだから、それを言葉に出して祝福するべきところです。
……とはいえ、私も挨拶に関しては苦手。挨拶がうまくできるようになりたいものです。
「と訳もなく双方を紹介してしまった。」
↑一方、与次郎は如才なく初対面(?)同士を紹介。社交マナーを知っている社交家。
こんな風に振舞える奴がうらやましい。
「広田と三四郎は取り残されたようなものである。二人で話を始めた。」
↑二人きりになったのだから、改めて前回「広田に対しては、少し簡略すぎる」と思った挨拶をやり直せば良かったのに。
……と偉そうなこと書いてる私も挨拶は苦手なのですが。
「なに、見に行ったって、それで出て来るような男じゃない」
「当り前さ」
↑息が合ってる名コンビ。私にはそんな人がいたことなかった。
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