夏目漱石「三四郎」あらすじ 18−22
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「下宿屋のまずい飯を一日に十返食ったら物足りるようになるか考えて見ろ」
↑アドリブのきかない私としては、こんなうまい表現を当意即妙に言えるとはうらやましいことです。
「電車に乗るがいい」
↑文字通り、寓意がありそう。例えば他に「路地裏を歩き回るが良い」とかも言えそう。
この件については読書会の議論のテーマとして色々語り合えそうですね。
「これから先は図書館でなくっちゃ物足りない」
↑現場でのフィールドワークと書物による理論構築の両方が必要、ということか?
「三四郎は傍(そば)へ行って挨拶をしようかと思った。」
↑しかし結局実行できず。私もよくあります。
そういった消極性の積み重ねが、人生における機会損失をもたらしているのでしょうね。
本日の挿絵は、佐々木与次郎なのだろうか。手塚治虫キャラの「ヘック・ベン」に似てる。
私にとって与次郎は手塚キャラでいうと、「佐々木小次郎」のイメージなのですが。
「おい、野々宮宗八さんが、君を探していた」
↑知り合いの知り合いが知り合いだった……。点と点が線になっていく人間関係の楽しさ。
交友関係の狭い私には望むべくもない境地。
「大分(だいぶ)振(ふる)ってる。昔の卒業生に違ない。昔の奴は乱暴だが、どこか面白い所がある。実際この通りだ」
↑後輩は先人を知り、乗り越えていかねばならない。守破離であります。
「出掛ようとすると、久しぶりに熊本出(で)の友人が来る。」
↑同郷の友人(幼馴染)は大切な存在です私にはいないけど。しかしこの三四郎の友人、一体どんな人物だったのだろう?その後の関係は?
「野々宮君はこの縁側に椅子(いす)を持ち出して、それへ腰を掛けて西洋の雑誌を読んでいた。」
↑30そこそこで大学教授で東京に庭・縁側付きの家を借りる。今の研究者・労働者受難状況からは考えられない野々宮教授の優雅な生活。
「ええ、妹がこの間から病気をして、大学の病院に這入っているんですが」
↑大学病院に入院とは大病ではないでしょうか。しかし、その後の描写を見ると至って健康だし。
初めて読んだ時から、よし子さんは何で入院していたのか不思議でした。
「野々宮君の妹と、妹の病気と、大学の病院を一所に纏(まと)めて、それに池の周囲(まわり)で逢った女を加えて、それを一どきに掻(か)き廻(まわ)して、驚いている。」
↑かなり神経過敏な状態ではないでしょうか。
「なに妹の悪戯(いたずら)でしょう。馬鹿だから、よくこんな真似(まね)をします。」
↑よく考えると、電報を打つためには、郵便局に行かねばならない。よし子さんが自分で打ったのなら元気な証拠。しかし看病している御母堂様が打ったという可能性もあるな。
30そこそこで庭や縁側付きの家を借りているのみならず、下女(いまならシッターさん?)まで雇っている野々宮教授の優雅な生活。今の研究者・労働者受難状況からは考えられない生活です。
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