2014年10月20日

再連載『三四郎』についてつぶやいた 4週目

あらすじ 13−17
http://t.asahi.com/g8hr


 
夏目漱石「三四郎」(第十三回)二の五
http://t.asahi.com/g64w
http://t.asahi.com/g6ah


 
「隠袋(ポッケット)から半分封筒が食(は)み出している。その上に書いてある字が女の手蹟(しゅせき)らしい。」
 ↑この手紙、何だったのでしょうか?伏線なのでしょうか?ミステリー的な描写です。

 
「三四郎は憮然(ぶぜん)として読まないと答えた。野々宮君はただ
「そうですか」といったばかりである。」

 ↑会話が続かない。私もこんなことよくあります。
 こんな場合、うまく相槌を打って相手に気持ちよく話させると良いのか?
 齋藤孝先生の雑談力の本を読んで、色々考えるようになりました。

 





「しかしただ「ええ」と答て置いた。」
 ↑ここで会話が続かないのがもどかしい。私もよくあるのですが。


「それじゃ僕より七つばかり若い。」
 ↑三四郎と野々宮さんは7歳違い。メモ。
 そうすると、三四郎と野々宮さんの年齢はどうなるのか。

   
第3回 http://sanshirou.seesaa.net/article/406356932.html
で三四郎は宿帳に「二十三年」と記します。
 これは、「23歳」ということでしょうか。
 しかし、大学新入生の三四郎が23歳とは年をくっていませんか?
 今なら大学卒業するかしないかの年齢になります。


 ところで、『三四郎』が朝日新聞に連載されていたのは
1908年(明治41年)9月1日から12月29日。
 三四郎が明治23年生まれだとすると、明治41年時点では18歳ということになります。


日本の学校制度の変遷
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%AE%E5%A4%89%E9%81%B7
旧制高等学校
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A7%E5%88%B6%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1
日本の戦前の学校教育年齢について
  http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1349287013
旧制中学、旧制高校、旧制大学それぞれ卒業したら何歳なのか教えてください!
  http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1114060066


等を参照すると、どうやら三四郎は明治23年生まれの18歳ではないかという仮説も成り立つのですが、本当のところはどうなんでしょうか。

 
 そうすると、野々宮さんの年齢は、
   三四郎18歳説では25歳
   三四郎23歳説では30歳


 助手や准教授のように誰かの下で研究しているというより、独立して教室を持っているような記述です。
 第13回では、教授会に(本当は出るべきだが)「出ないで好いのです」と言っています。
 というと、肩書きは教授なのでしょうか。
 現代の日本ではオーバードクター状態で、なかなか教授になれませんが、この若さで既に教授とは、すごい誉れです。
 それで野々宮さんの年齢を考えると、25歳で教授とはいくらなんでも若すぎるとも思え、野々宮30歳、三四郎23歳説が正しいのかとも思えてきます。


 朝日新聞の三四郎特設サイトの人物紹介では三四郎について「23歳」と明記されています。
 また、夏目漱石自身、明治23年に23歳で帝国大学英文科に入学しています。
 というとやはり、三四郎23歳説が有力ですね。


「七年もあると、人間は大抵の事が出来る。しかし月日は立(たち)やすいものでね。七年位直(じき)ですよ」
 ↑これは真理だ。生かすも無駄にするも本人次第。
 思えば私も今まで人生のかなりの時間を無駄にしてきました。
 肝心なのは、これからの時間を有意義に過ごすことです。


「それから真砂町(まさごちょう)で野々宮君に西洋料理の御馳走になった。」
 ↑郷里の出世頭と縁がつながる良い機会。
 しかし私自身は、会話が苦手だし、会食不能症。こんな機会はできればご遠慮したいくらい。
 それじゃいけないんですが……。





「けれども教室へ這入って見たら、鐘は鳴っても先生は来なかった。その代り学生も出て来ない。次の時間もその通りであった。」
 ↑嵐の前の静けさというか、つかの間の静寂の回。
 他の学生は誰も出てきていないということは、他の学生が知っている慣習を三四郎だけが知らないということ?
 他の学生とのネットワークが築けていない悲しさ。
 私もその辛さをよく知っています。
 勉強は一人でもできる。学校へ行くのは人脈を作るためですね。





「そのうち人品(じんぴん)のいい御爺(おじい)さんの西洋人が戸を開けて這入って来て、流暢(りゅうちょう)な英語で講義を始めた。」
 ↑当時は外国人講師は英語で講義していたのか。それが聞き取れるのだからさすが帝大学生はエリートだ。


「画(え)は旨(うま)く出来ているが、傍(そば)に久方(ひさかた)の雲井(くもい)の空の子規(ほととぎす)と書いてあるのは、何の事だか判じかねた。」
 ↑軽やかなユーモア。意味は分からないけどこういうセンス、好きです。
 マンガに的確な吹き出しを付ける。齋藤孝先生流に言うと、「コメント力」です。


■[自己啓発]“雑談力”上級編・【コメント力】
   http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20140124/p1

 
詩、小説とその朗読 夏目漱石、三四郎3
  http://reservata.s123.coreserver.jp/novel-natume/sansirou/sansirou3x.htm
……によると、「すでにお亡くなった子規を想い出して記したのかも知れない。」と。
 また、旺文社文庫の注釈では、森鴎外の『安井婦人』で有名な安井息軒の若い頃の座右の銘によっている、と書かれています。


「さっきポンチ画(え)をかいた男が来て、
 「大学の講義は詰らんなあ」といった。」

 ↑「目から鼻へ抜ける」という表現が思い浮かぶ佐々木与次郎、登場。
 私自身は重くてどんくさいタイプなので、この軽やかさ、うらやましいです。

 
目から鼻へ抜ける
  http://kotowaza-allguide.com/me/mekarahana.html
  http://www.weblio.jp/content/%E7%9B%AE%E3%81%8B%E3%82%89%E9%BC%BB%E3%81%B8%E6%8A%9C%E3%81%91%E3%82%8B
目から鼻に抜ける
  http://www.sipec-square.net/~mt-home/alumni/ando/answer4.html





「その日は何となく気が欝(うっ)して、面白くなかったので」
 ↑私もよくこんな状態になりました。うつ状態だったのです。この心理、分かります。

 
文豪はみんな、うつ (幻冬舎新書) -
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「こんな本を一冊位読んでも駄目だと思い出した。」
 ↑確かにそんな面もあります。三四郎に必要なのは、良き友人達との交流ではないでしょうか。
 ……と、私自身の大学時代の後悔と反省を込めて思います。


「昨日ポンチ画をかいた男が来て、おいおいといいながら、本郷の通りの淀見軒(よどみけん)という所に引っ張って行って、ライスカレーを食わした。」
 ↑自分にはない軽やかさ。こんな性格になりたいものです。
 三四郎も交友を広げるいい機会です。



「死んだ小泉八雲(こいずみやくも)先生は教員控室へ這入るのが嫌(きらい)で」
 ↑小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)(1850-1904)。
 「三四郎」の連載は1908年(明治41年)9月1日から12月29日。
 夏目漱石の生没年は1867〜1916年。
 小泉八雲は夏目漱石より17才年上なんですね。



「この男は佐々木与次郎(ささきよじろう)といって、専門学校を卒業して、ことしまた選科へ這入ったのだそうだ。」
 ↑当時の学校制度については、第14回で少し調べました。
 朝日連載でも、第15回に少し解説があります。http://t.asahi.com/g6xo

  
 佐々木“ポンチ画の男”与次郎。
 ポンチ佐々木。或いは、ライスカレー与次郎。
……とあだ名にすると滑稽な感じだが、軽やかな才気をみなぎらせ、大器の片鱗を伺わせている。栴檀は双葉より芳し。
 彼は何を思って帝国大学に入学したのか?彼の大志・野望は何か?


 
「三四郎」特設ページ http://www.asahi.com/special/soseki/
「こころ」特設ページ http://www.asahi.com/special/soseki/kokoro/
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posted by うらなり三四郎 at 20:44| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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